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HOME > 理論サポート > 減圧理論基礎 1
潜水病の代表格である「減圧症」、ダイバーは減圧症に罹患しないように「減圧表」を守って潜水
しなければなりません。
- ヘルメット式やフーカー式の場合、陸上から空気を送りますが、水中では水圧がかかるため、水圧と同じ圧力の空気でなければ吸い込むことができません。
(もちろんスクーバ式の場合も同様です)

- 水深10mの場所は2気圧の世界となるので、ここでは2気圧に調整された空気を吸うことになります。
- 空気には約20パーセントの酸素と約80パーセントの窒素が含まれています。
2気圧の状態では、空気には40パーセントの酸素と160パーセントの窒素が含まれることになります。

- 酸素は体内で消費されるので問題はありませんが、消費しない窒素が厄介です。
私たち人間は、陸上で窒素ガスを無意識に取り入れていて、約1リットルが体内に溶け込んでいます。
窒素は不活性ガスで体に何の影響も与えないため、普段は特別に意識する必要はありません。
- 2気圧の場所では、約2リットルの窒素が体内に溶け込みます。
ある程度の時間この場所に滞在した後、水面に戻るには、ゆっくりとした浮上を通して徐々に環境圧を下げながら、過剰に溶け込んだ窒素を排出しなければなりません。
ゆっくりと時間をかけて浮上する間に、ダイバーは多くの呼吸を行いますから、これが過剰な窒素を
排出することになります。
- このため、浮上スピードは毎分10m以内と規定されています。
この浮上スピードを噛み砕くと「1m浮上するのに6秒かけなければならない」わけですから、かなりの徐行運動になります。

- 潜水時間を長くすればするほど、浮上時間をゆっくりにする必要がありますが、実際には毎分5mとか3mとかの速さで、非常にゆっくりと浮上することは不可能です。
- そこで、途中で浮上をストップし、そこでしばらく呼吸してから、また浮上するといった、段階式浮上法が取られています。
- 浮上中に一定の水深で決められた時間休憩することを「減圧停止」と呼びます。
- スポーツダイビングの世界では、減圧停止なしのダイビングが原則です。
- 例えばこれまでの例のように、水深10mの場所に滞在したとします。
潜水時間は60分とします。
- 体内ガス圧とは窒素ガスのことです。
浮上直前の体内ガス圧係数は1.5くらいだと思います。 (窒素は徐々に吸収され、徐々に排出されるので、急に2.0にはならない)
- このダイバーが毎分10mの浮上スピードを守って浮上した直後の体内ガス圧係数は1.4となります。
- 潜水震度(m)の欄で「10を超え12以下」を選び、更に潜水時間の区分で「30分を超え60分以下」を選んで、この欄を右にたどると最初に出てくる数字です。

- 浮上直後の体内の窒素ガス圧は、「浮上を終了するまでの間は何とか減圧症を発症しない程度になってるよ」のレベルです。
- 浮上直後に日常生活を活発に行うと、ギリギリ気泡化せずに済んでいる体内窒素が活性化し、減圧症が発症してしまいます。
- ですから、浮上直後は水面(陸上)で安静にして、更に呼吸を繰り返すことで減圧を進めなければなりません(余剰窒素の排出)。
- 水面(陸上)での減圧に必要な最低限の時間が「業務間ガス圧減少時間」として、減圧表に規定されています。
- この時間は減圧時間の一部ですから、絶対に安静にしていなければなりません。
- また、この「業務間ガス圧減少時間」を長く取れば取るほど窒素レベルは低下し、次のダイビングが安全になります。
- 体内ガス圧(窒素レベル)を下げる意味は「業務間ガス圧減少時間」と同じですが、もうひとつ安静の意味があります。
- 潜水士は一日のうちに複数回潜水することが一般的で、一日の終わりにはかなり危険なレベルまで窒素が体内に溶け込んでしまいます。
- 業務間ガス圧減少時間のところでも説明しましたが、浮上直後は安静にしていれば問題ないのですが、少しでも運動をすると、危険レベルの窒素が気泡化して「減圧症」を引き起こしてしまうのです。
- 一日の潜水作業が終わったら、さっさと撤収作業に入り、仕事を早く終わらせたいところですが、撤収作業中は重労働となることが多く、とても「減圧症」が発症しやすい環境となってしまいます。
- そこで、「浮上後は安静にして、絶対に何もするな」という意味合いが強い規定です。
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