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 ■ 適正なウエイト量
  • ダイバーの浮力コントロールについて考えてみましょう。
  • あなたの適正ウエイトは何キログラムですか?
    という質問に対して「私は8Kgです」と即答するダイバーがいました。
    彼の装備は5mm厚のフルスーツと10リットルスチールタンクです。



  • 私が「何故そのウエイト量なのですか?重過ぎないですか?」と訊ねると、彼は自信を持って
    「私の体重は75Kgなのでこれでちょうどいいのです」と答えてくれました。
  • みなさんはどう思いますか?
  • 「ちょっと多いかも?」と感じる程度の方は要注意です。
    実は、このケースは非常に危険です。
  • この方はウエイト量は体重の1/10と教わったそうです。
    私にはこのようなインストラクターが存在すること自体信じられません。
  • 体重75Kgの男性であればスーツサイズはおおよそ2Lです。
    これらの5mm厚のフルスーツ(長袖・長ズボンのワンピース)であれば、海水中での浮力はおよそ4Kgです。
    (裏起毛のスーツなど、素材によっては6Kgもの浮力があるものもありますが・・・)



  • 10リットル充填済みスチールタンクの水中重量は約2Kgなので、ウエイト量は2Kgが正解です。
  • ウエイトベルトを身につける理由は、保温スーツの浮力を打ち消して水着で水泳をしているのと同じ状態にするためです。
  • 水中で作業を行うプロのダイバーは、水底に足をついた状態で力仕事を行う際に、わざと8Kgくらいのウエイト量にすることがあります。
  • これは特別な例で、彼らは適正の2Kgのウエイトベルトをした上で、もう一本作業用の6kgのウエイトを身に付けます。
    オーバーウエイトは危険なので、いつでも本来の状態に復帰できるようにする措置です。
  • 話を元に戻してこのケースを考えると、先ほどのダイバーは6Kgのオーバーウエイトです。
    水着で泳いでいる人に6kgのウエイトを巻きつけるとどうなるでしょうか?
    即、沈みます。
    おそらく北島選手でも溺れます。
  • このダイバーはおそらく水面休息ではB.C.をパンパンに膨らませていないと浮けないはずです。
    メーカーや型式によって変わりますが、B.C.の最大浮力は8〜9Kgです。


 ■ BCは壊れることがある
  • 少々大げさかもしれませんが、B.C.は度々壊れます。
    使用頻度の高いBCは、痛みも激しくなります。
  • 袋に穴が開いて空気が漏れ、給気しても給気してもしぼんでしまう程度ならまだましです。
    とりあえずしばらくは浮いていられます。
  • B.C.には過剰になった空気を逃がす弁が付いています。
    ここに小さなゴミが挟まったことがありました。
    空気は激しく抜け、浮力は得られませんでした。
  • パワーインフレーターの取り付け部分が緩んで、突然エアーが抜けてしまったこともありました。
  • また、B.C.に給気しようとしてもインフレーター上部からどんどん空気が逃げてしまい、全く膨らまないということもありました。
    (何年もオーバーホールしていない状態で、排気弁のOリングが切れていました)
  • 6Kgのオーバーウエイト状態のダイバーのB.C.が壊れたらどうなるでしょうか?
  • ダイバーはフィンを装着しています。
    鍛えられた海猿たちなら、映画のように立ち泳ぎで危機を脱することができるでしょう。
  • しかし、一般のダイバーはどうでしょうか?
  • 今回のケースは命にかかわる危険があるのではないでしょうか?
  • また、初級・中級のダイバーを引率していると水面でフィンを落としてしまうことがあります。
    「立ち泳ぎしながらB.C.に給気しようとした時に空気が入らない、フィンも外れた」となるとどうでしょう?
  • とっさにウエイトベルトを捨てることができる初心者・中級者ダイバーがどれだけいるのか疑問です。
  • オーバーウエイトは非常に危険です。
    また、BCは浮力補助具として適切に使用しましょう。





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