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HOME > 潜水士 > 公表された試験問題 > 平成16年上期
( 潜水業務) 問1 気体の物理的性質に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 P26 1-2-3 気体の性質 から出題されています。 正解は 1 (1)温度が一定の場合は気体の圧力Pと体積Vの関係はP/V=一定の関係が成り立つ。 ・ P/V =一定ではなく、PV=一定の関係です。 (2)同一圧力に保った気体の体積は、温度が0℃から1℃になると273分の1増加する。 (3)2種類以上のガス(気体)により構成される混合気体の全圧は、それぞれのガスの分圧の和に等しい。 (4)液体中に溶け込むことができる気体の質量は、温度が一定であれば、その気体の圧力(混合気体の場合は分圧)に比例する。 (5)流れていない気体中の任意の1点に作用する圧力は、あらゆる方向について一定である。 問2 気体の化学的性質等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 P29 1-2-4 各種気体の特性 から出題されています。 正解は 4 (1)空気は酸素約21%、窒素約78%、二酸化炭素その他が約1%で構成される。 (2)酸素は無色、無臭の気体で物を燃焼させる力を持ち、高圧高濃度の酸素は酸素中毒を引き起こす。 (3)窒素は無色、無味、無臭の不活性ガスであるが、高圧の窒素は麻酔作用がある。 (4)ヘリウムは化学的には安定した気体で、酸素と較べると重い気体である。 ・ 軽い気体であるため、呼吸抵抗が少なく酸素と混合させ深海潜水用の呼吸ガスとして用いられています。 (5)二酸化炭素(炭酸ガス)は、人体の代謝作用の結果等により生じる。 問3 大気圧下で、水深15mの海水中にあるボールが受ける絶対圧力は次のうちどれか。ただし、1気圧=0.1MPa、海水の密度を1.0g/cm3として計算する。 テキストP26 1-2-3気体の性質 から出題されています。 正解は 3 (1)0.15MPa (2)0.2 MPa (3)0.25MPa (4)0.3 MPa (5)0.35MPa ・ 大気圧の1気圧と水深15mでの水圧1,5気圧を合計して2.5気圧、すなわち0.25パスカルとなります。 問4 水中における音や光の伝播等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 P35 1-2-7 水中での光と音の伝播 から出題されています。 正解は 4 (1)水中では、音は毎秒1400mの速度で伝わり、かつ、長い距離を伝達することができる。 (2)水中で物が青く見えるのは、青色が最も水に吸収されにくいからである。 (3)水中では、蛍光性のオレンジ、白、黄の順でよく見える。 (4)光は、空気と水の境界で屈折するので、空気中から水中にあるものを見ると、実際より深い位置にあるように見える。 ・ 実際より浅い位置にあるように見えるはずです。お風呂で簡単に確認することができます。 (5)水中では両耳効果が減少し、音源の方向探知が困難である。 問5 潜水業務に必要な器具に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 P71 3-1 必要な設備・器具 から出題されています。 正解は 4 (1)信号索は、いのち綱の役目も果たすので、水中電話があっても万一の事故に備えて用意しておくことが望ましい。 (2)水深計は、指針が2本付いていて、1本は現在の水深、他の1本は潜水中の最大深度を表示する方式のものが便利である。 (3)さがり綱(潜降索)は、丈夫なマニラ麻製で太さ1〜2cm程度のものを使用し、水深を示す目印として3mごとにマークを付ける。 (4)スクーバ式潜水器の救命胴衣は、引金を引くと、圧力調整器のファーストステージから高圧空気が出て救命胴衣が膨張するようになっている。 ・ P135 6-2-4 救命胴衣またはBC を参照します。 ・ 救命胴衣に内蔵された液化炭酸ガスまたは空気ボンベからガスが出て救命胴衣を膨張させます。 (5)ヘルメット式潜水器の鉛錘(ウエイト)は、浮力を押さえるとともに潜水靴と同様に潜水中の体の安定を保つために使用する。 問6 強潮流中での潜水に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 P153 8-7 強潮流中の潜水 から出題されています。 正解は 3 (1)潜水時の潮流の条件は、一般的にはスクーバ式潜水では1.5ノット以下、フーカー式潜水では1.0ノット以下、ヘルメット式潜水では0.5ノット以下といわれている。 (2)潮流の強い箇所での潜水作業では、潜降索を張り、潜水者は潜降索につかまり潜水をする必要がある。 (3)強潮流下では、潮流の上手に潜水者の回収船を待機させ、潜水者が流されたときなどの非常時に備える必要がある。 ・ 非常用の安全対策として潮下に潜水者の回収船を待機させておきます。 (4)潮流のある箇所での潜水作業では、超音波流速計で水面、水中及び海底の潮流速度を計測することが望ましい。 (5)潮流が速く水深30m〜40mと深い潜水の場合、潜水者の負担が大きくなるのでスクーバ式潜水では、エアー切れや窒素酔いなどに注意する必要がある。 問7 潜水中に起こる障害(災害)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 P54〜P70 第2章 潜水業務の危険性および事故発生時の措置 から出題されています。 正解は 2 (1)潜水墜落は、空気圧縮機からの送気量が不足したときに起こりやすい。 (2)水中におけるガス溶接・溶断作業では、作業時に発生したガスが滞留し、ガス爆発を起こすことがあるが、水中であるため軽い火傷を受ける程度ですむ。 ・ ガス爆発が発生した場合、ヘルメット式以外の潜水方式では鼓膜を損傷することがあります。 (3)溺れは、ヘルメットやマスクからの浸水によって起こることがあるが、潜水服の裂け目からの浸水は一般に危険性が小さい。 (4)水中拘束は、送気ホースが作業船の吊りフックやワイヤロープにからまったり、テトラポットの間から出られなくなったりした時などに起こる。 (5)海中の生物による危険には、かみ傷、切り傷のほか、あかえい等による刺し傷がある。 問8 無視界潜水に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 P150 8-5 無視界潜水 から出題されています。 正解は 3 (1)河口付近の水域は降雨による増水等で水中の透明度が悪化し約2〜3m潜水するだけで全くの暗闇となることが多い。 (2)透明度の悪い海水では、水中ライトを使用しても光が混濁物に散乱するため、光が対象物まで届かず視認することが難しい。 (3)スクーバ式潜水では、危険回避のため2人1組で潜水を行うが、無視界潜水では潜水者同士が視認できないので単独で行うほうがよい。 ・ 単独で行う方が良いのではなく、バディ潜水が意味を成さないだけです。 ・ 次の説明文に書かれているように、ライフライン装備と水中スピーカー、船上の連絡員でこの問題を回避します。 (4)無視界環境下でスクーバ式潜水を行う場合には、潜水者に必ずライフラインを装備させる。 (5)無視界環境下では、潜水者の体を拘束する漁網やロープなど障害物を視認できないので作業前の確認調査や、障害物の切断に用いるナイフやペンチ、ヤスリを装備する必要がある。 問9 特殊な環境下での潜水に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 P146〜P154 第8章 特殊環境での潜水 から出題されています。 正解は 2 (1)淡水は海水に較べて浮力が小さいため、海水時と同じウェイト(重量)を装備するとウェイトオーバーになる。 (2)汚染のひどい水域では、スクーバ式潜水が適している。 ・ 細菌や原虫類、ウイルスなどにより、潜水者が下痢の症状を訴えたり、外耳道炎や皮膚の化膿疾患を訴えることにならないよう、フルフェイスマスク、ドライスーツ等で完全防備した送気式潜水で対応することが必要となる。 (3)淡水は一般的に塩分濃度が低く、海水より殺菌作用や浄化作用が乏しいため外傷などが化膿しやすい。 (4)寒冷地で厳冬期の潜水では、スクーバ潜水器のレギュレーターが凍結し、給気不能に陥ることがある。 (5)標高が高いダム等での潜水において、通常の潜水と同じ減圧を行うと減圧症を発症することがある。 ・ 高所域では、環境圧力が1絶対気圧より低い分だけ、潜水深度との圧力差が大きくなるので、この点を十分に考慮した減圧方法が必要である。 問10 潜水業務の管理に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 P52 1-4-3 潜水作業の管理 から出題されています。 正解は2 (1)潜水最大深度から最初の浮上停止深度までの浮上速度は、毎分10m以下とする。 (2)緊急事態により浮上速度を速めた潜水者は、浮上後直ちに再圧室で所定の圧力まで加圧するが、この加圧速度は毎分0.1MPa以下とする。 ・ 毎分0.08MPa以下の速度で行うこととなっています。 (3)潜水業務を行うときは、潜水者に純酸素を吸入させない。 (4)送気式潜水の場合、潜水者と連絡員が通話装置により通話可能なときには、信号索、水中時計及び水深計は携行しなくてもよい。 (5)さがり綱は、始業前に強度の確認と浮上の目印の確認を行う。
(送気、潜降及び浮上) 問11 空気圧縮機を使用した潜水業務の送気系統を示す次の図のA〜Dに入れる名称の組合せとして、正しいものは(1)〜(5)のうちどれか。 P158 図2-1-2 コンプレッサーによる送気系統 から出題されています。 正解は 2 A B C D (1) 空気清浄器 予備タンク 調節タンク 逆止弁 (2) 逆止弁 予備タンク 調節タンク 空気清浄器 ・ P158 図2-1-2 コンプレッサーによる送気系統 一番上段の図と同じ系統図です。 (3) 逆止弁 調節タンク 予備タンク 空気清浄器 (4) 逆止弁 空気清浄器 調節タンク 予備タンク (5) 空気清浄器 調節タンク 予備タンク 逆止弁 問12 送気式潜水器の空気槽の取扱いに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 P85〜P91 設備・器具の取り扱い から出題されています。 正解は 4 (1)始業前に、空気槽にたまった凝結水や機械油などは、必ずドレーンコックを開放して圧縮空気と一緒に放出する。 ・ P89 3-3-2 始業・終業点検 2) 空気槽 に書かれています。 (2)潜水終了後、空気槽内に残った圧縮空気をドレーンコックから抜いておく。 ・ P89 3-3-2 始業・終業点検 2) 空気槽 に書かれています。 (3)予備空気槽の圧力が規定の圧力より低下しないよう、常に空気漏れに留意する。 ・ P89 3-3-2 始業・終業点検 2) 空気槽 に書かれています。 (4)予備空気槽については、潜水開始前に潜水深度と同じ圧力になるまで、空気を充填する。 ・ 「その日の潜水の最高深度の圧力の1.5倍以上」と規定されています。 ・ P85 3-2-2 空気槽(予備タンク)に書かれています。 (5)予備空気槽に貯蔵される空気量は、最大潜水深度で横移動に2分、浮上に2分の合計4分間の呼吸量に相当する空気量に過ぎないので、万一予備空気槽を使用する事態が生じたときは、直ちに浮上を開始する。 ・ P85 3-2-2 空気槽(予備タンク)に書かれています。 問13 マスク式潜水器の送気に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 P112 5-1 必要な設備・器具 から出題されています。 正解は3 (1)マスク式潜水器に使用するコンプレッサーは、ヘルメット式及びフーカー式と同種のもので、作業船上に設置して作業船の動力(主機)又は専用の補機を使用する。 (2)ヘルメット式潜水器と異なり、マスク内に呼気が蓄積されず、吸入した空気を直接排気する構造であるため、常に呼吸量に見合った空気量を送気する。 (3)コンプレッサーを使用する場合、潜水作業者ごとに必ず調節用空気槽を設けなければならない。 ・ 非常時の緊急用空気を蓄える予備空気槽(別名:予備タンク)が必要です。 ・ 因みに調節用空気槽と一体に組み込まれているのが一般的です。 (4)潜水作業者に予備ボンベを携行させるときは予備空気槽を設ける必要はない。 (5)流量計は空気清浄装置と送気ホースの間に取付けて空気の送気量を確認する計器で、高気圧作業安全衛生規則により設置が義務づけられている。 問14 容量12リットル 、充てん圧力20MPaの空気ボンベ1本を携行し深度15mにおいてスクーバ式潜水業務を行う場合、潜水できる最長の時間は次のうちどれか。ただし、空気消費量は毎分60リットル として計算し、潜降及び浮上に要する時間は無視するものとする。 P137 6-3-2 始業・終業点検 に関連した記述があります。 正解は2 (1)12分 (2)16分 (3)20分 (4)24分 (5)30分 ・ 深度15mは2.5気圧の世界です。 ・ 空気消費量は水面でのそれに置き換えて表現するので、この場合60gの2.5倍の150gが1分間あたりの消費量ということになります。 ・ 充填圧20MPaは通常の空気圧0.1MPaの200倍、即ち使用できる空気の総容量は12g×200で2400gとなります。 ・ よって潜水可能時間は2400/150=16分ということになります。 問15 スクーバ式潜水器に用いられるボンベに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 P124 6-1-1 ボンベ / P133 6-2-1 ボンベ から出題されています。 正解は4 (1)ボンベは材質によって2種類に分けられ、クロームモリブデン鋼などの鋼合金で製造されたスチールボンベとアルミ合金で製造されたアルミボンベがある。 (2)ボンベは高圧ガス保安法に基づいて衝撃、耐圧、気密等の検査を行う。 ・ 製造時には、外観検査のほか、引っ張り、衝撃、圧壊、耐圧、機密等の検査が行われます。 ・ 5年に一度の法定検査では、外観検査、内部検査、重量検査、耐圧試験等が行われます。 (3)ボンベの内容積は4〜18リットル のものがあり、バルブには開閉だけの機能を持つKバルブと開閉機能とリザーブバルブ機構を持つJバルブがある。 (4)リザーブバルブ機構は、ボンベ内の圧力が充填圧力の20%まで下がるとボンベ内の隔離した部屋から空気を補充する機能である。 ・ 隔離した部屋から空気を補充するのではなく、いったん空気の供給を遮断し潜水者に空気残量が少ないことを知らせるためのものです。 (5)ボンベは、使用後も0.5MPa〜1MPaの空気を残しておくようにする。 問16 潜水に用いる圧力調整器(レギュレーター)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 P125 6−1−2 圧力調整器(レギュレーター) から出題されています。 正解は2 (1)第1段減圧部で高圧空気を1MPa程度まで減圧する。 (2)第1段減圧部で減圧される中圧空気の圧力は、水深に影響されずレギュレーターに組み込まれているスプリングの力で定まる。 ・ P126 図1-6-4 (a)ファーストステージの構造 をよく見ると、[ スプリングの力+周囲圧 ] 即ち水深に応じた中圧設定となるように設計されています。 (3)第2段減圧部では潜水深度の圧力まで減圧する。 (4)フーカー式潜水では、潜水者がレギュレーターの減圧部に付いているマウスピースをくわえて息を吸い込むと低圧弁が開いて低圧空気が吸入される仕組みとなっている。 (5)潜水者が息を吸うときにだけレギュレーターから空気が供給される給気方式をデマンド式という。 問17 送気式潜水により潜水業務に従事する場合の留意すべき事項として、誤っているものは次のうちどれか。 P161 2-1 潜降および浮上の原則 / P162 2−2 送気式潜水による場合 から出題されています。 正解は1 (1)熟練者が潜降するときは、排気弁等の調節のみで潜降して差支えないが、潜降速度は毎分10m程度で行うようにする。 ・ 熟練者でも必ず潜降索につかまって、毎分10m以下の安全な速度で潜降しなければなりません。 (2)潜降中に耳痛を感じたときは、潜降索につかまり一旦停止し、唾をのむ等の方法により耳抜きを行う。 (3)無停止減圧の範囲内の潜水の場合でも、水深6m又は3mで浮上停止する。 ・ これらの水深で数分間停止することは減圧症防止にきわめて効果的であり、これを安全停止(セーフティーストップ)と呼んでいる。 (4)潜水者と連絡員との連絡を信号索や送気ホースを引き合って行うときは、モールス信号式に引き合う。 (5)潜水者と連絡員間の信号では、発信者からの信号を受けた受信者は必ず発信者に対して同じ信号を送り返す。 問18 潜水業務を行う場合の緊急浮上等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 P189 2-6 緊急時の浮上方法 から出題されています。 正解は3 (1)スクーバ式潜水の場合で救命胴衣を装着していても、自力で浮上する。 (2)緊急浮上を要する場合、なるべく潜水業務用時間表による第1回の浮上停止を行い、その後は浮上停止を行わないで法定の速度で水面まで浮上する。 (3)浮上後は体を動かさないようにして、再圧室にいれ、第1回目の浮上停止の圧力まで加圧し、異常がなければ、直ちに次の浮上停止の圧力まで減圧し、その後は潜水業務時間表に従って減圧する。 ・ まず、緊急浮上を開始した深度に相当するある力まで再加圧します。 ・ 潜水者に異常がなければ、直ちに第1回の浮上停止の圧力まで減圧し、その後は表に従って減圧します。 (4)緊急浮上後に行う再圧減圧は、浮上後3分以内に開始する。 (5)特に緊急を要し、途中で浮上停止を行う余裕がない場合には、安全な範囲内でできるだけゆっくり浮上する。 問19 1日2回の潜水業務を1回目24m、2回目25mの深度で行うこととし、1回目の潜水時間を60分行った後、船上で1時間30分安静にした場合、2回目の潜水可能時間は次のうちどれか。 (本問及び問20については、別表(1)、(2)を用いて算出すること。) P168 2-4潜水業務用時間表 から出題されています。 正解は 4 (1)100分 (2)108分 (3)120分 (4)127分 (5)140分 ・ この問題の潜水プロフィールを図示すると、以下のようになります。 1.8 1:30 ・ ・ ・ ・ 24m ・ ・ 25m 60分 ? 分 ・ 1回目の潜水を終了した時、別表(2)より体内ガス圧係数が1.8、業務間ガス圧減少時間が60分となります。この問題では業務間ガス圧減少時間は規定よりも多くの1:30とることとしていますが、この休憩の後、2回目の潜水を行うとすれば、2回目の潜水開始時間までには、呼吸により体内の窒素レベルはある程度まで減少します。ですが、全く無視できるレベルでもありません。このことを考えた上で2回目の潜水時間を決定しなければなりません。 ・ まず、別表3・Aの目盛りで1.8、Cの目盛りで90をポイントし、これを直線で結びます。この直線とBの直線が交わった交点を覚えておいてください。 次に、2回目の潜水深度が25mですから、@の目盛りで(24を超え26以下)のところをポイントします。 次に、このポイントと先程の交点を直線で結び、これを右端Dの直線まで延長します。この直線が示すDの目盛りを読むと、これが修正時間となります。この場合、34分です。 ・ さて、いよいよ2本目の潜水時間の決定ですが、水深26mにおける最大の潜水時間(区分)を見ると、110分を超え160分以下となっています。このことから、水深26mにおける最大潜水時間は160分ということになります。最大可能潜水時間160分から修正時間の34分を引くと(修正最大潜水時間を求めると)、126分となります。この126分が、とりあえず一義的な2本目の潜水時間です。 ・ ところで、この日の最大水深は26mですから、1日についての潜水時間は200分に制限されています(別表第2の一番右側の欄を参照します)。1回目に60分潜ったのですから、2回目に126分潜るとしても合計186分となり、1日についての潜水時間200分を超えることはありません。もし、超える場合は更に超える時間を差し引かなければなりません。 ・ この問題の場合は、126分が2本目の最大潜水時間となります。1〜2分の差は誤差範囲なので気にする必要はありません。 ・ 選択肢から127分を選びます。 問20 前19問に関して、2回目の潜水を70分行った場合の浮上停止の位置と停止時間は次のうちどれか。 P168 2-4潜水業務用時間表 から出題されています。 正解は 3 (1)水深6mで21分、同じく3mで22分 (2)水深6mで26分、同じく3mで22分 (3)水深6mで27分、同じく3mで25分 (4)水深6mで27分、同じく3mで32分 (5)水深6mで29分、同じく3mで41分 ・ 2回目の潜水時間は70分ですが、前問で導いた修正時間34分を加える必要があります。 つまり、25mに104分間潜水したことになり、別表第2により6mで27分、3mで25分の減圧停止が必要となります。 (午前終り)
( 高気圧障害) 問1 人体の呼吸器系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 P194 1-2-1 呼吸器系 から出題されています。 正解は 5 (1)酸素と二酸化炭素(炭酸ガス)のガス交換は、肺だけでなく、体毛細血管と全身の組織・細胞間でも行われる。 (2)呼吸中枢は延髄にあり、ここからの刺激によって呼吸筋は支配されている。 (3)呼吸中枢が刺激されて呼吸運動が行われるためには、血液中に一定以上の二酸化炭素が含まれていることが必要である。 (4)肺は、両肺を合わせて数億の肺胞の集りで、その表面積は約70uあるといわれている。 (5)呼吸死腔が小さいほど酸素不足や二酸化炭素蓄積が起きる。 ・ 呼吸死腔が大きくなると肺胞でのガス交換が不十分となり、酸素不足や二酸化炭素蓄積が起きる。 問2 血液の循環等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 P199 1-2-2 循環器系 および P203 1-2-3 神経系 から出題されています。 正解は 3 (1)自律神経は内臓などに分布し、呼吸、循環などの作用を無意識的、反射的に調節する。 (2)心臓の左右の心室の間が孔で通じていると、重い減圧症を引き起こすおそれがある。 (3)心臓の収縮期と拡張期の2つの時期を合わせて心臓の1周期という。 ・ このほかに休止期があり、この3つの時期を合わせて心臓の1周期といいます。 (4)心臓が規則正しく収縮と拡張を繰り返しているのは、心臓の中に電気的な刺激が発生し、これが心筋に伝わるからである。 (5)最大血圧は心臓の収縮力と送血量とに関係するが、最小血圧は末梢血管抵抗の程度を反映している。 ・ 健康な成人の最大血圧は110〜130mmHg、最小血圧は70〜90mmHg、脈圧40mmHgくらいです。 問3 人体の神経に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 P203 1-2-3 神経系 から出題されています。 正解は 4 (1)中枢神経は、脳と脊髄からなっている。 (2)脊髄は、運動系と知覚系の神経の伝導路である。 (3)末梢神経は、体性神経と自律神経からなっている。 (4)自律神経は、随意筋に分布し、生命の維持に必要な器官の作用を調節する。 ・ 自律神経は内臓、血管などの不随意筋に分布しています。 (5)自律神経には、交感神経と副交感神経とがある。 問4 潜水作業における副鼻腔の障害等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 P221 2−2 副鼻腔(洞)の傷害 から出題されています。 正解は 5 (1)かぜを引いて鼻から副鼻腔に炎症を起こし、鼻腔と副鼻腔を結ぶ細い管がふさがったまま潜水すると障害を起こすことがある。 (2)症状は、障害を起こした副鼻腔部分に強い痛みや出血が起こり、特に眉間に激痛が生ずることがある。 (3)症状が現れたときは、同じ水深の場所に暫くいると痛みが和らぐことが多い。 (4)障害の予防の一つに、初期の潜降をゆっくり行うことがある。 (5)鼻腔と副鼻腔との間の細い管がふさがった場合は、耳抜きによって開くことができる。 ・ 鼻腔と副鼻腔との間の細い管がふさがるのは、鼻から副鼻腔に炎症を起こしているからです。炎症が治まるまでは開くことはできません。 問5 窒素酔いに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 P226 2-6 窒素酔い から出題されています。 正解は 3 (1)水深30〜40m以上になると、潜水者が酒に酔った状態になるのは、空気の中の窒素の分圧が高くなり麻酔作用が出現するからである。 (2)潜水深度が更に深くなるにつれ、窒素酔いはひどくなってくることがある。 (3)送気量の過剰や水温が高くなると、窒素酔いがひどくなる要因となる。 ・ 送気量過剰は吹き上げの原因となります。 ・ 水温が低いと窒素酔いが起こりやすくなります。 ・ 他に窒素酔いを起こしやすくする要因は不安、体内の二酸化炭素の蓄積です。 (4)窒素酔いの症状は、精神活動が鈍くなり、気分が爽快になったり、意味もなく笑ったりすることがある。 (5)窒素酔いがひどくなると、手足がもつれ、そのまま動かせなくなる。 問6 二酸化炭素(炭酸ガス)中毒の原因として、最も関連の薄いものは次のうちどれか。 P227 2-7 二酸化炭素(炭酸ガス)中毒 から出題されています。 正解は 2 (1)供給される空気量の不足 ・ 肺での換気やガス交換が不十分となり、体内に二酸化炭素が蓄積します。 (2)肺活量の大きさ (3)水深30m超による空気密度の増大 ・ 水深が30m以上になると、空気密度の増大のため気道抵抗が増え、肺の換気が十分行えないので二酸化炭素が体内に溜まりがちとなります。 (4)空気清浄装置の機能の低下 ・ 肺での換気やガス交換が不十分となり、体内に二酸化炭素が蓄積します。 (5)過重な潜水労働 ・ 肺での換気やガス交換が不十分となり、体内に二酸化炭素が蓄積します。 問7 酸素中毒等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 P222 2-5 酸素中毒 から出題されています。 正解は 1 (1)酸素中毒は、送気中に二酸化炭素(炭酸ガス)が多いときには起こりにくいといわれている。 ・ 「起こりやすい」が正しい表現です。 (2)大気圧中において、長時間純酸素を吸入すると、呼吸器に炎症性変化を起こす。 (3)酸素中毒は、暑いとき又は寒いときに起こりやすいといわれている。 (4)酸素中毒に耐える圧力と吸入時間の関係は、人によって大きな差があり、同一人でも日によってかなり違う。 (5)高い圧力下で純酸素の吸入を続けると、脳などの中枢神経系統が侵され、意識を失うことがある。 問8 減圧症の症状に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 P234 2-10-2 病型と症状 から出題されています。 正解は 5 (1)減圧症は、浮上後、数時間以内に発症するものが多い。 (2)激しい疲労感や手足の痛みなどが、重い減圧症の前ぶれであることがある。 (3)皮膚症状は、通常、しばらくたつと消えるが、なかには減圧症の前ぶれとなるものもある。 (4)関節及び筋肉痛(いわゆるベンズ)は、潜水作業によっても異なるが、人体で二酸化炭素(炭酸ガス)を多く発生する肩や肘の関節部に多くみられ、ときに膝や股の関節部にも出現する。 (5)症状別発生でみると、中枢神経系の障害や呼吸循環系の障害が過半数を占める。 ・ 表3-2-3から、運動器型減圧症(いわゆるベンズ)が72.16%を占めていることが分かります。 問9 いわゆるチョークスが進行した場合の症状に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 P234 2-10-2 病型と症状 から出題されています。 正解は 4 (1)浅く速い呼吸から呼吸困難になる。 (2)かきむしるような胸苦しさが起こる。 (3)顔面が蒼白となる。 (4)脈拍が遅くなる。 ・ 脈拍は速く、触れることができないほど弱くなります。 (5)血圧が急激に低下する。 問10 心肺蘇生法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 P252 4-1 心肺蘇生法 から出題されています。 正解は 5 (1)被災者の意識がなくなると、口の奥に舌が落ち込んで、気道がふさがれることがある。 (2)舌根が完全に気道を閉塞したときは、胸が動いていても呼吸音は聞こえない。 (3)気道が開かれないまま、口対口人工呼吸法で、息を吹き込むと、吹き込んだ息は胃の方に入ってしまう。 (4)吹き込んだ空気が胃に流入した場合、胃が膨張して、その内容物が口の方へ逆流することがある。 (5)息が肺に吹き込まれるのを確認するために、息を吹き込むたびに、腹部が盛り上がるのを観察する。 ・ 吹き込んだ時横目で胸を見て、胸が盛り上がる度合いで吹き込む量を加減します。
( 関係法令) 問11 潜水業務に用いる次の設備器具等のうち、厚生労働大臣が定める構造規格を具備しなければ、譲渡し、貸与し、又は設置してはならないものはどれか。 P281 労働安全衛生法施行令 第13条 に規定されています。 正解は5 (1)送気用空気圧縮機 (2)送気用手押ポンプ (3)ボンベの圧力調整器 (4)潜水服 (5)潜水器 問12 事業者が労働者に対し特別の教育を行わなければならない業務は、次のうちどれか。 P301 高気圧作業安全衛生規則 第11条 に規定されています。 正解は 2 (1)潜水作業者へ送気するための空気圧縮機を運転する業務 (2)潜水作業者への送気の調節を行うためのコックを操作する業務 ・ このほかに特別の教育が必要な業務は「再圧室を操作する業務」があります(潜水士関係では)。 (3)連絡員の業務 (4)潜水作業者の監視を行う業務 (5)潜水器を点検する業務 問13 携行させたボンベ(非常用のものを除く。)からの給気を受けて行う潜水業務に関する次の記述のうち、法令上、誤っているものはどれか。 P306 高気圧作業安全衛生規則 第29・30・33条 に規定されています。 正解は 2 (1)潜降直前に、潜水作業者に対し、当該潜水業務に使用するボンベの現に有する給気能力を知らせる。 ・ 第29条(ボンベからの給気を受けて行う潜水業務)に書かれています。 (2)ゲージ圧力10MPa以上の気体を充填したボンベから給気を受けさせるときは、潜水作業者に二段以上の減圧方式による圧力調整器を使用させる。 ・ 「ゲージ圧力で1メガパスカル以上の気体を充填したボンベ」が正しい表現です。 ・ 第30条(圧力調整器)に書かれています。 (3)潜水作業者に異常がないかどうかを監視するための者を置く。 ・ 第29条(ボンベからの給気を受けて行う潜水業務)に書かれています。 (4)潜水深度が10m未満であっても、さがり綱を使用させる必要がある。 ・ 潜水業務には全て「さがり綱」が必要です。 ・ 潜水業務とは、「ヘルメット潜水器、マスク式潜水器、その他の潜水器(スクーバ式等)を用い、かつ、空気圧縮機もしくは手押しポンプによる送気またはボンベからの給気を受けて水中において行う業務」のことです。 ・ 第30条(さがり綱)に書かれています。 (5)さがり綱には、浮上停止の深度を示す位置に木札又は布等を取付けておく。 ・ 第30条(さがり綱)に書かれています。 問14 水深に応じ、毎分60リットル 以上の送気能力を有する空気圧縮機と最高使用圧力が0.7MPaの空気槽を用いて、潜水作業者に圧力調整器を使用させないで最高深度が30mの潜水業務を行わせる場合、予備空気槽の内容積は少なくとも何リットルとしなければならないか。 次のいずれかの式を選定して算定すること。 P300 高気圧作業安全衛生規則 第8条 に規定されています。 正解は 5 イ. V≧ ロ. V≧ (1) 65リットル (2) 75リットル (3) 92リットル (4) 98リットル (5)112リットル ・ 圧力調整器を使用させない場合はロ、の式をあてはめます。 ・ Dに最高深度値である30、Pに最高使用圧力0.7を代入すると、V≧ ・ V≧ ・ V≧111.428571…となるので112リットルを選びます。 問15 高気圧作業安全衛生規則別表第2(いわゆる潜水テーブル)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 P304 高気圧作業安全衛生規則 第27条 に規定されています。 正解は 3 (1)ガス圧減少時間について業務間と業務終了後に与えなければならない時間が示されている。 (2)潜水時間とは、潜水作業者が潜降を開始したときから浮上を開始するまでの時間をいう。 (3)体内ガス圧係数とは、浮上したときに体内に残っている窒素ガス分圧と酸素ガス分圧との比である。 ・ P170 4) 体内ガス圧係数と修正時間 に「体内ガス圧係数とは、浮上したときに体内に残っている窒素ガス圧と、われわれが地上で生活しているときに飽和して溶け込んでいる窒素ガス圧との比である。」と記述されています。 (4)この時間表は水深10m以上の場所における潜水業務に適用される。 (5)潜水回数について1日当りの限度は定められていない。 問16 事故により潜水作業者を緊急に浮上させるため、浮上速度を速め、又は浮上停止時間を短縮したとき、当該労働者に対して浮上後に講じなければならない措置として、法令上、正しいものは次のうちどれか。 P307 高気圧作業安全衛生規則 第32条 に規定されています。 正解は5 (1)一定時間大気中で安静にさせる。 (2)すみやかに人工呼吸を行う。 (3)酸素吸入を行わせる。 (4)ただちに医師の診察を受けさせる。 (5)すみやかに当該潜水業務の最高の水深まで再び潜水させる。 ・ P239に、「減圧症に罹患した潜水者を再潜水させることにより、再圧効果を期待するいわゆる「ふかし」が時に行われている。だがこの方法は体内に形成された気泡を消失させるのに十分な再加圧を達成することが困難であり、再圧時の余分な窒素ガスの吸収とその後の不十分な浮上(減圧)により、症状の悪化(重症化)という結果に終わることが多い。」と記述されています。 ・ しかし、法令上正しいのは(5)ということになります。 問17 空気圧縮機により送気して行う潜水業務において、特定の設備器具については一定期間ごとに1回以上点検しなければならないが、次の組合せのうち基準に違反するものはどれか。 P308 高気圧作業安全衛生規則 第34条 に規定されています。 正解は 4 (1)空気圧縮機………………………………… 1週 (2)送気する空気を清浄にするための装置… 1月 (3)水中時計…………………………………… 3月 (4)水深計……………………………………… 3月 ・ 水深計は1月に1回以上の点検が必要です。 (5)送気量を計るための流量計……………… 6月 問18 送気式潜水業務における連絡員に関する次の記述のうち、法令で規定されていないものはどれか。 P309 高気圧作業安全衛生規則 第36条 に規定されています。 正解は 2 (1)連絡員を潜水作業者2人以下ごとに1人配置する。 (2)連絡員は、潜水作業者の携行物を点検し確認する。 (3)連絡員は、潜水作業者への送気の調節を行うためのバルブを操作する業務に従事する者と連絡して、潜水作業者に必要な量の空気を送気させる。 (4)連絡員は、送気設備の故障、その他の事故により、潜水作業者に危険又は健康障害の生ずるおそれがあるときは、すみやかに潜水作業者に連絡する。 (5)連絡員は、ヘルメット式潜水器を用いて行う潜水業務においては、潜降直前に潜水作業者のヘルメットがかぶと台に結合されているかを確認する。 問19 潜水業務に常時従事する労働者に対して行う健康診断に関する次の記述のうち、法令上、正しいものはどれか。 P310 高気圧作業安全衛生規則 第38条 に規定されています。 正解は1 (1)特別の項目について、医師による健康診断を行った結果、更に、医師が必要と認めた者については、作業条件の調査や心電図検査等を追加して行わなければならない。 (2)健康診断は、雇入れの際及び1年以内ごとに1回、定期に行わなければならない。 ・ 6月以内ごとに1回となっています。 (3)健康診断は、水深10m以上の場所において潜水業務に常時従事する労働者に対して実施しなければならない。 ・ 水深に関係なく、潜水業務に常時従事する労働者に対し実施するものです。 (4)雇入れの際実施した健康診断の結果は、所轄労働基準監督署長に報告しなければならない。 ・ 「第38条の健康診断(定期のものに限る。)を行ったときは、遅滞なく、所轄労働基準監督署長に報告しなければならない。」と、規定されています。(第40条) (5)健康診断の個人票は3年間保存しなければならない。 ・ 高気圧業務健康診断個人票を作成し、これを5年間保存しなければならない。(第39条) 問20 再圧室の構造等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 P282 再圧室構造規格 に規定されています。 正解は 5 (1)可搬型の再圧室には副室を設けなくてもよい。 (2)再圧室には、内部を観察できる窓が、必ず設けられている。 (3)再圧室の圧力を表示する圧力計は、送気及び排気を調節するための弁又はコックを操作する場所に設けられている。 (4)再圧室の床材その他内装材は、不燃性又は難燃性のもので造られている。 (5)再圧室には専用の送気管と排気管が設けられ、排気管には外気が逆流しないように弁がついている。 ・ 排気管の先端は開放されているものでなければなりません。 (終り) |
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