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 ■ 防波堤の建設
  • 防波堤を作る場合、海底が砂地であるならば先ずは地盤になる部分を掘り下げ、そこに大きな石を並べます。
  • 津屋崎漁港の整備事業では、花火大会でよく使われている平らな船(台船)に取り付けられた大型のクレーンを使っていました。
  • 次は、クレーンが水中に投下した石の山を台形に整えていきます。
    「水中捨石均し」と呼ばれている作業です。
  • 津屋崎漁港では一辺の長さが1m程の石が使われていたようです。
    この大きさの石は人間の手では移動できません。
  • 石を並べ直すには、ウインチの付いた小船を利用します。
    船は3本のアンカーを自在に操り、自船の位置を細かく変えることができます。
  • 潜水士は小船と連絡を取りながら、石を並べ替え、隙間に小さな石を挟み、少しずつ形を整えて行きます。
  • 手に持てる大きさの石であれば、潜水服を膨らませることによるプラス浮力で小規模の移動ができるよう、日本式のヘルメットではキリップと呼ばれるレバーで排気弁を調整します。
  • 大きな石を敷き終わったら、基礎表面に20〜30cmの栗石を敷き詰め、平らにしていきます。
  • 陸上の構造物と同様、台形の基礎が完成したら、この上に構造物を規則正しく並べて行き、防波堤が完成します。
    構造物を並べるには、もちろんダイバーの指示が必要です。
  • 遠目に見ると防波堤は横長の構造物ですが、実際に防波堤に立って観察すると、豆腐型の構造物を組み合わせていることが確認できます。


 ■ 浚渫工事
  • 国内の発電所は、そのほとんどが火力もしくは原子力発電施設です。
    タービンを回すために作られた蒸気は冷却して水に戻し、循環利用します。
  • この時の冷却水には海水が使用されます。
  • ほとんどの発電所は海に面していて、海と繋がっている地中のトンネル(海水取り込み通路)を持っています。
    通路の広さはコンテナくらいあり、長さは100〜200mあるそうです。
  • 暗渠になっていて、通路内には貝が付着します。
    また、砂も入り込んで堆積します。
  • つまり手入れをしないと冷却水通路が狭くなってしまい、充分な冷却水が確保できなくなります。
  • 機械で作業できる場所もありますが、単なるダクトではなく、配管が通っていたり、通路の継ぎ目があったりで、やはりダイバーによる手作業が必要となります。
  • 実際に作業を行っている潜水会社の方に聞いた話では、作業に伴ってでる大量のカキ(貝の残骸)の処理も大変なようでした。


 ■ 防食工事
  • 港の中や近くには多くの水中構造物があります。
    橋脚やポンツーンの支柱、係船施設など様々です。
  • これらの施設はほとんどが鉄製です。
    定期的にペンキを塗り替えないと腐食します。
  • 小さなブイだと、取り外して陸上で錆落しとペンキ塗りを行えばよいのですが、橋脚等大型構造物はそういう訳には行きません。
  • 陸上と同様、ケレン棒とサンドブラスターを使い錆落しをします。
    そして防食皮膜を被せます。
  • 水中セメント等を使用しますが、しばらくすると水中で固まる粘土といった感じでイメージしてもらうといいかもしれません。


 ■ 耐震補強工事
  • 円柱型の鉄の構造物を例にして説明します。
    上記、防食工事において、防食皮膜を被せる手前までは同様の作業です。
  • ここから、錆落しをした鉄の柱にスタッドと呼ばれる鉄の部品を、構造物の表面に対して垂直に何本も溶接します。

[ http://www.nago-kaiyo.co.jp/ ]
名護海洋建設さんの写真を使わせていただきました。]
  • そして、スタッドの top 位置に、番線を使って鉄筋を順番に結わえ付けてゆきます。
    鉄筋コンクリートの水中版です。
  • スタッドと鉄筋で鉄筋コンクリートの骨組みができたら、セパレーターを使って外板を取り付けます。
    そして、生コンを流し込んで、固まるのを待ちます。
  • 生コンが固まったら、外板を外し、ほんの一部が露出しているセパレーターの表面を防食加工して完成です。
    工事によっては外板を外さない場合もあるそうです。


 ■ ドッグにおける入渠作業
  • 船にも車検ならぬ船検があります。
    小型船舶の検査は簡単ですが、大型船はドッグに入れ、エンジンの検査や外板の検査、ペンキ塗りを行います。
  • 船をドッグに入れると、ドッグ内の海水を抜く前に船を船台に固定しなければなりません。
    船はオーダーメイドなのでその船に合ったピッタリの船台は存在しません。
  • 微調整は、ダイバーが行います。
    船台のアームを調整し、細かなところには当て木やつっかえ棒を差し込みます。


 ■ ダムの定期点検と修理作業業
  • ダムの内壁の調査はダイバーでなければできない仕事です。
    亀裂が生じていれば、水中セメントを流し込んで補修しなければなりません。
  • また、水門の定期点検も必要です。
    ダムの最下部は水深40mを超えることもしばしばです。
  • こうなると通常の空気潜水は不可となるので、ミックスガスによる潜水や酸素減圧が必要になります。
  • また、ダムは高所にある場合がほとんどなので、高所潜水に対応したダイブテーブルやコンピュータを使用する必要が出てきます。
  • ある意味高度な潜水技術が要求される現場のひとつです。


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